車の牽引について

〜スムーズな引き方・引かれ方〜


目次



ロープの種類:

大雑把に分けて伸縮性の有るものと無いものが有ります。
伸縮性の無いもの
まあ代表的なものはワイヤーや直径が細い編み紐です。
これは一見丈夫そうで良さそうに思えますが、レッカー車が使用する 様な頑丈なものではなくトランクに邪魔にならない程度に入れられる 位のものでは意外に弱く、衝撃を受けるとちぎれてしまったりします。
万一ちぎれた場合、硬いだけに結び直すのが結構困難です。

伸縮性の有るもの
こちらはゴムを縫い込んだ布とか直径が太い編み紐ですね。
牽引時のショックが多少は緩和されます。
車間が多少近くなっても、縮む事で路面に接触する事が少なくて済み ます。これは摩耗を防いだり、何よりも被牽引車が踏んでしまう事が 少なくて済みます。
安物は大抵は最初の牽引時にフックの部分でほつれてちぎれます(笑)。 しかし、それを結び直せば以降は問題無しとなります。

普通(小型)乗用車ならば、概ね 3〜2t 位の強度のものならばまあ安心でしょ う。また、長さは余りに短いものは牽引時に緊張と疲労が大きくなります。


引かれる側:

車は牽引する側よりも、牽引される側の方が色々と注意点も多く難しいです。
キーを OFF 位置にしない
ステアリングロックは必ず解除してフリー状態にしておきます。
ハンドルを切った途端にステアリングロックが掛かり、そのまま引き ずられて壁等に一気に向かってしまい非常に危険です。

余計なブレーキは掛けない
基本的に、速度調節は牽引車側で行なって貰います。
"ゆっくりと発進したいから少しだけブレーキを踏む" などしていると、 牽引車に多大な負荷を掛けてしまいます。基本的にはブレーキは常に フリーの状態とし、停止・及び追突防止の為にのみブレーキを用いる 様にします。

追突に注意
エンジンが停止している状態ではパワーアシストが働きません。
ブレーキやハンドルが普段に比べて非常に固く重く感じますので、操 作ミスや操作不足とならない様に力を入れて扱います。

牽引ロープを垂るませない
ロープを踏むと簡単に切れてしまいます。
路面に多少擦るくらいは特には問題は無いですが、車体下までまわる 程だとタイヤで踏んでしまう場合が有ります。


牽引する側:

牽引される車が各種アシストが効かない状態である事を意識して運転します。
ハザードを点灯して周囲に通知する
暫く見ていれば周囲も気付くでしょうが、合図は明確に行なった方が 親切でしょう。
信号停車時はハザードを灯けるか消すかは一長一短が有り迷う所です が、個人的には消していた方が良いかと思います。ハザードを点灯し たまま停車していると、"停止してその場で見動き取れない" のか "牽 引中だが信号等でたまたま停止していてすぐにでも発進する" のかを 後続車が判断できないからです。信号が変わって動き出したらすぐに 再びハザード点灯するのが良いのではないでしょうか。

発進は衝撃を少なく
まずは静かに徐行して牽引ロープを伸ばします。
次いでロープが伸び切って牽引が始まってから加速します。

右左折・減速は早めに合図
被牽引車及び周囲へ早めに知らせ、スムーズに行なえる様にします。
右左折時はハザードを消します。

エンジンブレーキはなるべく使わない
被牽引車はエンジンブレーキを使えません。
何気に使ったエンジンブレーキでも、被牽引車にとっては車間距離を 正確に保つ為にその都度ブレーキを(強く)踏まねばならず、非常に 疲労させてしまいます。
地形の上下で変動する速度を無意識にエンジンブレーキで "速度一定" に保とうとしてしまい勝ちですが、これは逆に被牽引車の疲労を誘い ます。安全そうならば、下り坂で加速してしまっても構わないので、 "加速度" を一定にする方が楽です。つまり、AT ならば O/D ON、MT 車で言えば、クラッチを切った状態です。
牽引時の減速はフットブレーキで意識して使いましょう

カーブ中の減速は避ける
基本中の基本ですが、カーブに入る前の直線で減速を終らせます。
タイヤの無駄な摩耗以外に安全の為にも励行されるべきですが、結構 無意識に行なう人は多いです。これをやられると被牽引車はカーブで の安全確保やハンドル操作に専念できず、ロープを張る作業もさせら れる事になります。これを避ける事は、前記と同様に被牽引車が車間 距離を保つ労力を軽減します。

ブレーキは極力優しく均一に掛ける
前記と同様に、被牽引車が車間距離を保つ労力を軽減します。


牽引での移動:

発進
両車でタイミング良く。
牽引車は発進直前に一瞬ブレーキランプを付ける等で被牽引車へ合図 を送り、ブレーキリリースのタイミングを合わせましょう。

減速
減速は被牽引車が主役で減速します。
車間距離を縮めてロープがたるんでしまわない様に、牽引車の分まで 多少制動する感じで被牽引車側が強目に制動します。

登り坂での停車
牽引車側が主役です。
停車時にロープが伸び切った状態で止まり、あとは被牽引車側はブレ ーキをやや緩めて牽引車にぶら下がる感じで停車します。

下り坂での停車
被牽引車側が主役です。
牽引車側はブレーキをやや緩めにして停車時にロープが伸び切った状 態で止まる様にし、被牽引車にぶら下がる感じで停車します。

結論としては割と単純ですが、要は両車の車間距離が常に一定になる様に努め ます。その他の注意点として...
二輪車の割り込みに注意
単車が気が付かずに急なレーンチェンジで二台の間のロープに引っ掛 かると悲劇となります。充分注意しましょう。

歩行者や自転車等の飛びだしに注意
非常事態(?)と言えども道路上である事は忘れずに。(^^;


Last Update : 07-Jan-1998    (Access count 04-Nov-1997〜) : counter

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