タイヤのグリップ温存

〜ベストなコーナーリングの為では無くトータルで速くなる為に〜


使えばタイヤの性能も減ります。走行時のバランス配分について。

漫画や小説等では、無理なブレーキングや強引なコーナーリングで勝利を収め る様な話も有りますが、実際にそれを実践してみても大抵はうまく行きません。 一つには無理な進入やコーナーリングが立ち上がりの ベストラインを外してしまうと言う間接的な理由も有りはしますが、もう 一つ大きな理由としてタイヤの能力に限界が有ると言う事が挙げられま す。

この「タイヤの能力の限界」とは、そのコーナーを曲がる事の出来るグリップ の限界やフルブレーキングでの制動の限界等の「その場限りの限界」では無く、 それらの「走行中の限界の総和」として限りが有ると言う事です。例え ば、第一コーナーの進入でタイヤの限界能力ギリギリ迄使用してフルブレーキ ングを行なってしまうと、第三コーナー辺りでフロントがグリップせずにアン ダーが出てしまう等ですね。走行ラインは正確なのに、「突っ込みは得意だけ れどもコーナーで置いていかれる」とか「コーナーは得意だけれど突っ込みで 躱される」等は、もしかしたらこうした事が原因となっているかもしれません。

その場のみのタイヤの限界は、暫く本気で走っている人ならば多分体が覚えて いるでしょうから、これを発揮するのは割りに容易だと思います。しかしこれ では 3周も走ればタイヤのグリップ力はボロボロになってしまい、例え走行中 のベストラップが出たとしても結果としてトップに立つ事が出来ません。そこ でタイヤの使用配分を考えます。

  1. コース一周での配分
  2. 全 Lap での配分

ですね。自分も 2. の方は未だ苦手で周回する毎にタイムが落ちたりしてしま っているので、今回は話を一応 1. の方に絞ります。(^^;;

サーキットは周回コースですから、一般的に右か左のどちらかのコーナーの方 が他方のコーナーよりも R 又は回数がトータルとして大きくなります。大抵の サーキットは時計回りなので右コーナーですね。その為、右コーナー時に車を 支える左タイヤの消耗が右タイヤよりも激しく、左右同じペースで攻めている と右コーナーがうまく曲がる事が出来なくなります。そうならない様に弱い左 タイヤを予め庇ってやる必要が有る訳でして、左コーナーは 100% で入っても 右コーナーは 95% で入ったりアクセルを 95% に留める等、タイヤの能力を完 全に使い切らずに僅かにマージンを残してやります。

また、「ここで速度を載せたい」と言うストレートへの立ち上がりや、「他車 とここで差を付けたい(他車をパスしたい)」と言うコーナー等が大抵は有る と思いますので、そのコーナーで充分な旋回速度と脱出速度を得る為に、更に その前の同じ方向のコーナー等では僅かに能力を抑えてそのコーナーの為に備 えます。


連続走行は言ってみればマラソンです。仮に瞬間的に速い場所が有っても、そ れで暫くバテてトータルでペースダウンしては元も子も有りません。ここ一番 での勝負所の為にも、コーナー単位でのタイヤのペース配分を考えてみましょ う。


Last Update : 02-Apr-1998    (Access count 02-Apr-1998〜) : counter

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